犬の子宮蓄膿症の治療とは? ~膣から膿が出る!~

01.162015

この記事は3分で読めます

 

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今日は子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)

という病気についてお話しようと思います。

 

少し長くなりますが、避妊をしてないワンちゃんにとって

重要なお話ですので最後までお付き合いいただければと思います。

 

この病気は呼んで字のごとく、

子宮に膿がたまってしまった状態 をいいます。

 

獣医師をやっているとこの病気は

非常によく遭遇します。

 

以前よりも避妊するワンちゃんが増えたことにより、

全体的には減ってはいますがまだまだあります。

 

何もせずほっておくと体に毒が回り、様々な臓器が悪くなり

死亡することもあります。

 

 

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 子宮蓄膿症の原因

 

 犬の子宮蓄膿症の原因についてお話します。

 

犬は妊娠すると約二ヶ月で出産します。

 

人間と違い犬のちょっと困ったところとして

犬は妊娠してなくても妊娠した様な状態になる のです。

この時期を黄体期(おうたいき)と言います。

 

もちろん、おなかは膨れませんがおっぱいや陰部が張ったり、

場合によってはお乳が出たりぬいぐるみを抱え込んだりします。

 

しかし黄体期の一番の問題は 免疫力が落ちる ということです。

 

妊娠している間は、自分の免疫が自分の赤ちゃんを

攻撃しないよう、自身の免疫力を下げると言われています。

 

この免疫力が下がった状態の時に糞便や環境内の

ばい菌が運悪く膣内を通り、子宮内で繁殖すると

この病気になり子宮に膿を溜め込みます。

 

 よくある症状

 

子宮蓄膿症の主な症状は

 

  • 元気がなくなる
  • 食欲がなくなる
  • お水を良く飲む
  • 陰部よりおりもの(膿や血膿)が出る
  • 嘔吐、下痢           

                      等です

※全ての症状が表れるわけではありません。

 

未避妊の子でこの症状の一つでもあれば

私は必ず子宮蓄膿症を見逃さないよう注意しています。

 

それほど多く、危険な病気なのです。

 

治療は手術が基本

 

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子宮蓄膿症の治療は手術が基本です。

 

全身麻酔を施し膿を溜め込んだ子宮と

性ホルモンに関わる卵巣を同時に切り取る手術です。

 

時々オーナーさんに

『手術をしないで治せませんか?』

と聞かれることが多くあります。

 

 

手術なしの治療法 としては

 

  • 抗菌薬を使って子宮の中のばい菌をやっつける。
  • 子宮を収縮させる薬を使用して膿を出す。

 

という方法がありますが、手術ができない程弱ってる場合を除いて

この方法は オススメはしません。

 

理由として・・

  • 薬が効かない事もあり手遅れになる可能性がある。

 

  • 稀に卵巣や子宮ガンの可能性もあるため、

    手術で取り出さないとガンの判別できない上に

  万が一ガンであった場合に薬じゃ治らない。   

                          などです。

 

もちろん、この病気は体に負担がかかっていますので,

手術で100%助かるという保証はありません。

 

しかし、手術しないで薬のみで治療するより助かる見込みは高いです。

 

やはり 早めに手術することが推奨されます。

 

予防法や注意点

 

一番 確実な予防は避妊手術 です。

 

特に強い理由がなく避妊手術せず、その後子宮蓄膿症を

発症して苦しんだ子のオーナーは必ず

 

『避妊手術しておけばよかった・・』

 

と後悔されています。

 

また注意点として重要な事は

生理が来たら約二~三ヶ月間が危険な時期 なので

その間に上記の様な症状が表れないかよく観察しましょう。

 

犬の場合、陰部からの出血は生理前の出血なので

 血が出始めて数日して本当の生理(発情期)がきます。

 その一~二週間後から注意すべき黄体期が始まり、約二ヶ月続きます。

 

避妊はお済ですか?

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これはまだ私が学生の頃の話ですが、実家で飼っていた

ゴールデンレトリバーも避妊をしていませんでした。

 

ある日、急に食欲と元気がなくなり病院に連れて行くと

子宮蓄膿症と診断されました。

 

主治医に外科手術をすすめられましたが父は手術への

リスクなどに迷いながらも最終的に手術を選択し助かりました。

 

摘出した子宮は膿でパンパンに膨れ上がり、いつ破裂しても

おかしくない状況でした。

今思えばもう少し処置が遅れていたら命を落としていたでしょう。

 

 

避妊してない子のオーナーさんには常に注意を払って

ほしい病気です。

 

ご参考になれば幸いです。

 

 

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