何か臭う・・・
うちのワンちゃんかな?
シャンプーしたばかりなのになんで・・・??
体の臭いじゃない!耳からだ!
こんな経験ありませんか?
それは 外耳炎 かもしれません。
耳の穴~鼓膜の手前までを外耳道といいます。
外耳炎とはここの一部、または全体が
炎症を起こした状態 を言います。
耳の中が赤く腫れたり、耳垢がごっそりでたり
痒くなったり、そしてあまり嬉しくない臭いがすることもあります。
獣医をやっていると絶対に たくさん遭遇する病気 です。
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外耳炎の原因
さて、外耳炎の原因はなんなのでしょう?
全ては耳の環境が影響して外耳炎になります。
例えば
- 耳の中に水が入ってしまった。
- 耳が垂れていて湿気がこもってしまう。
- アトピーや食べ物に対してのアレルギーを持っている。
- お薬の副作用や病気で免疫力が落ちている。
など
簡単に言えば、
耳の中がばい菌などが繁殖しやすい環境
になってしまったということです。
その繁殖しやすい環境になったことで、
普段は悪さできなかったばい菌や酵母菌(マラセチア)など
が増えてしまい、その結果赤くなったり耳垢が増えたり
臭くなってしまったりするのです。
外耳炎の治療法
もし外耳炎になったらどんな治療法があるのでしょうか?
通常、動物病院では耳垢を調べて
どんなものが悪さしてるのか調べます。
そして耳垢の検査結果から
ばい菌が原因なら抗菌薬の点耳薬や飲み薬、
マラセチアなら抗真菌薬の点耳薬や飲み薬
を一般的には処方されるでしょう。
処方されたお薬は獣医師から指示された
用法と期間を絶対守りましょう。
良くなったからと自己判断しやめたりすると再発したり、
薬が効かない菌が発生する ことも
ありますので注意しましょう。
ちなみにお薬使っても治らない外耳炎もあります。
また別の記事で書こうと思いますが、
耐性菌、アトピー、食物アレルギー、耳内異物、腫瘍
などが原因となってる可能性もあります。
繰り返す外耳炎は獣医師に原因を探ってもらいましょう。
飼い主さんにもできること
飼い主さんが家でできることは
当たり前といえば当たり前ですが耳掃除です。
軽い外耳炎なら耳掃除だけで
よくなることもあります。
おそらく、
『こんな当たり前の事言うなよ』
とお思う方もおられるかもしれません。
しかし!耳掃除には注意点があります。
まずは下をご覧下さい。
現在の耳掃除方法で当てはまるものはありますか?
- とりあえず毎日耳掃除をしてきれいにしている。
- しつこい汚れをとるため水をつけて掃除してる。
- めんぼうを使ってとりにくいところまできれいにしている。
これ・・・
実はどれも 推奨しない方法 です。
なぜでしょう?
その理由は
とりあえず毎日耳掃除をしてきれいにしている。
⇒必要のない時期も耳掃除をすると皮膚を
傷つけ外耳炎の原因になることがある。
しつこい汚れをとるため水をつけて掃除してる。
⇒しっかり水気をとらないと耳の中に湿気がこもり
細菌やマラセチアの繁殖しやすい環境となることがある。
めんぼうを使ってとりにくいところまできれいにしている。
⇒めんぼうは皮膚を傷つけやすいのでやりすぎると
細かい傷となり外耳炎の原因となることがある。
これらが理由です。
じゃあどの様にやればいいのでしょうか?
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耳掃除のやり方
やり方のポイントは簡単です。
- 毎日やらず耳垢で汚れたら掃除。
- 耳掃除用の液体を使う。
- めんぼうではなくコットンを使う。
- ゴシゴシやらず優しくぬぐいとる。
です。
どうです?簡単ですよね?
耳掃除用の液体はペットショップでも売ってますし、
動物病院でも購入できると思います。
コットンは医療用じゃなく化粧用で十分です。
外耳炎は奥が深い
外耳炎は簡単に治る事も多いですが
なかなか治らず時には獣医師の頭を悩ますこともあります。
原因もたくさんあり突き止めるのに苦労することも
あります。
今回書いた記事で全ては書ききれませんが、
飼い主さんにこれだけは知って欲しいということ
を詰めてあります。
今後の外耳炎の管理、または予防に役立てて頂ければ
と思います。
それではまた!
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