こんにちは。
だんだん寒さが増してきましたね。
動物だって寒さに弱い子というのは沢山います。
しっかり防寒対策しましょうね。。
さて先日、厚生労働省より通達がありました。
少し前からダニに咬まれた人が死亡したというニュース
を覚えていませんか?
その死亡原因にウィルスが関与しているのですが
今日はそのお話をしようと思います。
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SFTSとは?
SFTSは日本語で「重症熱性血小板減少症」といいます。
多くはマダニに咬まれることで感染する病気で
国内では2013年に報告されました。
(感染者の体液に接触しても感染します。)
人において致死率は30~60%程と言われており
有効なワクチンや治療法がありません。
症状は多岐にわたり、発熱、消化器症状、神経症状、白血球減少、
血小板減少、出血などが認められます。
2017年現在では西日本に多くの報告がありますが
いつ北上してもおかしくはありません。
と、いうのもこの病気を媒介するマダニというのは特別なダニではなく
いわゆるその辺の草むらにいるのと一緒の種類なのです。
つまり、「誰でも感染する可能性がある」
ということなのです。┌|゜□゜;|┐
SFTSと動物について
人間で発症した当時、動物に感染するのか?
また、どの様な症状が出るのかあまり良く分かっていませんでした。
しかし徐々に感染経験がある野生動物などが調査で発見されるようになり、
最近では猫や犬でも感染し重篤な症状を出すこともあるということが分かってきました。
犬と猫で分かっている症状として
- 発熱
- 元気消失
- 消化器症状
- 血小板減少
などがありますがまだはっきり分かっていない部分もあり、
ここにあげた以外の症状が出る可能性もあります。
動物での死亡率などはまだ分かっていませんが
発症すれば重篤であると言えます。
つまりこの病気は人も動物感染するということなので
「人獣共通感染症」 ということです。
そして今回、厚生労働省が格動物病院へ注意喚起を行った一つの理由として
SFTSに感染した動物に咬まれた人間が発症したという事実が報告されたためです。
しかしその発症した人間が動物以外にもダニからの感染があったかも知れず
まだ動物からの感染を確定はしていません。
しかし我々獣医師としては動物からの感染も念頭において
診察にあたらなければならないのです。
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SFTSの予防するには?
当然動物でも治療法はありません。
つまり予防が大切になります。
しかし、予防といってもどこまでやるのかということです。
絶対にこの病気にさせたくないというのなら
外に出さなきゃいいわけですがそういうわけにもいきませんし
ずっと室内というのもストレスなどの観点からオススメしません。
現実的な方法はやはり投薬予防になります。
詳しい予防方法はこちらの記事をどうぞ↓
しかし実は薬での投与は完璧ではありません・・。
(↑ココ重要!)
なぜならダニの予防薬もどんどん進化していますが
ダニがついた瞬間に殺す予防薬というのは まだありません。
早くてもダニがついてから数時間で落ちるというところです。
それだけの猶予が与えられれば一度は咬まれてしまう可能性は
十分にありますし、飲み薬タイプは基本咬まれてから効能を発揮します。
つまり何度も刺されなくなるが絶対に刺されない予防薬ではないということなのです。
ですからそのあたりを理解して個々でダニ対策する方がよいかもしれません。
たとえば以前ダニに刺された経験がある場合は
投薬予防+服で防御するなども有効かもしれません。
そして散歩に連れて行く人間も同じ環境であるということも
忘れてはいけません。
動物も人間もリスクが高そうな草むらや茂み、山奥などに行く場合は
しっかりと対策しましょう。
まとめ
それでは本日のまとめです。
- 多くはダニから感染する
- 人間では死亡率が高い
- 人獣共通感染症である
- 感染した動物から人に感染する可能性がある
- 投薬予防は完璧ではない
寒くなるとダニのことをつい忘れがちになります。
確かに真冬では感染の機会が減少はしますが
ダニが消えているわけではありませんので
常にあたまの片隅においておきましょう。
SFTSについてもっと詳しく知りたい方はリンクを貼っておきますので
厚生労働省のHPをご覧下さい。
(厚生労働省)
本日も最後までお読みくださりありがとうございました!
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